おはようございます。
本日も高圧蒸気滅菌器試運転結果よりご報告いたします。
物理的インジケータは滅菌完了。同封しております、ヘリックスおよびボウィーディックテストともに合格しております。
本日は8回滅菌器が稼働しております。
同封しております、ヘリックスも全て合格しております。
本日は5名の患者様が来院されました。 患者様ごとに包装された器具内部に同封しております、クラス6のインジケータとヘリックステストの結果です。
当医院では診療の前に患者様の目の前で個別に包装された器具を開封し、内部の化学的インジケータ(試験紙)の色の変化を見て頂いております。本日使用された器具は全て内部まで蒸気が滞り無く浸透しており、滅菌がされた器具となっております。
10時間後、生物学的インジケータ結果です。
コントロールはPositive、滅菌したものはNegativeを示しており、本日も滅菌保証がなされております。
物理的インジケータ、化学的インジケータ、生物学的インジケータの3つの合格をもちまして、本日も滅菌保証がなされております。
本日も安全な診療をする事ができました。
今日のトピックス
細菌の手指消毒薬に対する感受性の低下
手指消毒薬に対する細菌の低感受性は、菌種の本質的な特性である場合と、獲得した形質である場合とがあります。特定の生体消毒薬に対して後天的に感受性が低下したと思われる菌株に関する報告がいくつかあります。しかし、医療従事者が実際に使用する手指消毒薬濃度は、生体消毒薬に対する感受性が低下した菌株のMICをかなり上回るため、in vitro試験の結果が臨書に与える影響は疑わしいです。例えば、MRSAにはメチシリンに感受性のある菌株よりもクロルヘキシジンと第4級アンモニウム化合物に対するMICが数倍高い菌株があり、また黄色ブドウ球菌には、トリクロサンにたいしてMICが高くなっている菌株があります。しかし、こうした菌株は、医療従事者が実際に使用している手指消毒薬の濃度によって、簡単に抑制可能でありました。トリクロサン耐性の細菌性酵素の報告は、トリクロサンへの耐性は他の生体消毒薬への耐性よりも簡単に発せいするのではないかという疑問を投げかけました。生体消毒薬への感受性の低下が疫学的重要性を持つかどうか、また生体消毒薬への耐性が抗菌薬耐性菌株の蔓延に何らかの影響をあたえるのかについての判断は、今後の研究を待たなければなりません。
ご参考まで。
イリタニオフィス滅菌管理研究会