東京歯科医療安全・感染制御研究会 ~ 滅菌管理部 sterilization & infection control ~

Advanced Care Dental Officeの滅菌管理研究会 オートクレーブ・プレバキューム高圧蒸気滅菌器のボウィー・ディックとヘリックス試験(BOWIE & DICK Test / Helix Test)、Class6/ケミカルインジケータ CI 結果を公開。BA(生物学的モニタリングテスト)東京超高画質マイクロCTスキャン顕微鏡歯科

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2015.04.14 蒸気滅菌における滅菌バリデーションおよび日常管理【滅菌条件の設定】

おはようございます。

本日も高圧蒸気滅菌器試運転結果よりご報告いたします。

物理的インジケータは滅菌完了。同封しております、ヘリックスおよびボウィーディックテストともに合格しております。

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本日は5回滅菌器が稼働しております。

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同封しております、ヘリックスも全て合格しております。

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本日は4名の患者様が来院されました。

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10時間後、生物学的インジケータ結果です。

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コントロールはPositive、滅菌したものはNegativeを示しており、本日も滅菌保証がなされております。

 

今日のトピックス

蒸気滅菌における滅菌バリデーションおよび日常管理

【滅菌条件の設定】

医療機関では、多種多様な滅菌物を種々の包装材を用いて包装し滅菌をおこなうことから、全ての被滅菌物が確実に滅菌できる条件を設定し、滅菌処理することが重要である。本来、蒸気滅菌処理では蒸気の浸透性や熱に対する抵抗性(主に熱の伝わり方)によって滅菌条件を変える必要性がある、日常滅菌処理している対象物を素材、形、量によって蒸気の浸透性や熱抵抗でグループに分類し、それぞれのグループに対して滅菌条件をきめて滅菌工程を確立することが求められる。

なお、滅菌条件を設定する際には、滅菌を行う医療機器の添付文書から滅菌条件に関する情報を得ることが出来る。

素材、形、量、包装材(包装方法)によって蒸気(熱)浸透性、蒸気必要量が異なるため、日常滅菌を行っている滅菌物についてグループ分類を行う。

たとえば、内径の細いチューブと鉗子などの単純な形状の鋼製類では空気の除去効果と蒸気の浸透速度がことなり、内径の細いチューブは真空排気回数を多くするなどの措置が必要であると考えられる。また、滅菌コンテナ内にセットされる医療機器は、その重量、表面積によって蒸気の消費速度が異なるため、内部への蒸気浸透速度が変化することが想定される。滅菌コンテナを用いたセットでは滅菌コンテナ製造元から得た最大積載量を上限として、容器内の温度上昇に影響を及ぼさない最大重量および最大収容容積を規定しなければならない。許容温度が異なる医療機器は、耐熱温度別にグループ分けを行う必要がある。さらに、滅菌工程の評価には滅菌性能と並んで乾燥性能も評価し、適切な処理量、包装形態、乾燥時間などを決めることも重要である。

滅菌物によっては蒸気滅菌できる回数を限定し、文書化することが望ましい。

分類されたグループ毎に滅菌条件を確立する。滅菌条件の決定は対象とする滅菌物を最低温度部位に設置し、包装材がある場合は中心部に、細いチューブの場合は内部が湿熱で満たされたことを終端での温度測定やCIなどを用いて確認する。

滅菌条件の確立には、滅菌物中心部の温度上昇の確認によって実施する。BIあるいはCIを用いる場合には、予め定めた運用方法に従って実施する。分類されたグループ毎にBIを挿入し、オーバーキル法かハーフサイクル法を用いて滅菌条件を設定することが望ましい。

包装材の変更や新しい滅菌物を採用した場合は、滅菌条件を新たに確立する必要がある。包装方法や包装材を変えた場合は、蒸気浸透条件および乾燥性能が変化する可能性があるため、滅菌条件を用いることが出来る。

積載形態による滅菌条件の変化を確認しなければならない。最大負荷量での滅菌条件を確立し、最大積載量を規定する。(この場合、メーカー推奨最大積載量を超えることのないよう規定することが重要である。)

真空脱気式高圧蒸気滅菌器においては、空気排除性能の適格性を確認するために蒸気浸透試験を実施する。蒸気浸透試験の例としては、ボウィーディックテストがある。蒸気中に含まれるNCGの影響についても、蒸気浸透試験の実施によりモニタリング出来るタイプもある。蒸気浸透試験は毎日、滅菌運転を始める前に実施することが望ましい。

包装品を対象とする滅菌工程の場合には、蒸気浸透試験の方法と頻度を規定する。

工程試験用具、あるいはすでに分類したグループのいずれにも属さない新しい滅菌物に対する滅菌工程については、上記の⑴〜⑻に加えて、滅菌に影響を与えるチャンス因子、BIやCIを用いるのであればその使用方法と確認方法および滅菌物への蒸気曝露と滅菌チャンバー内の物理的変化について確認しておく。

フラッシュ滅菌は、緊急時の滅菌処理として用いられることから、通常の運転工程に対して時間短縮が求められ、空気排除工程と乾燥工程が削減される場合が多い。通常の工程と比べ、BIの判定を待てないなどモニタリング方法に制限が生じる。滅菌後の微生物汚染の可能性が高まる、滅菌物が冷める前に患者に使用され火傷に繋がる可能性が高まるといった懸念から、緊急時のみの使用に留めるべきであり、日常的な使用は望ましくない。特にインプラント器材をフラッシュ滅菌してはならない。

空気排除工程の削減は、空気と蒸気の置換量を減少させる結果となるので、滅菌物は蒸気接触が起こりやすい未包装が望ましい。また、管腔器材など空気排除の困難な滅菌物は滅菌効果について充分な情報や事前検証を実施したうえで実施しなければならない。また、重力置換式蒸気滅菌器で処理する場合、空気は蒸気に比較して重いために下部に偏在する傾向にあるため、滅菌物は中心より上方に配置することが望ましい。

フラッシュ滅菌を行う場合には、対象とする滅菌物および包装形態、滅菌物の設置場所を規定し、滅菌条件を評価する必要がある。評価された滅菌条件、包装形態、滅菌物の設置場所を変更する場合には再評価を実施しなければならない。フラッシュ滅菌では滅菌不良のリスクは高いため、通常の管理項目に加えて、対象器材、使用理由など使用方法を特定できる項目えお記録・保管することが望ましい。

 

ご参考まで。

イリタニオフィス滅菌管理研究会

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