おはようございます。
本日も高圧蒸気滅菌器LISA試運転結果よりご報告いたします。
物理的インジケータは滅菌完了。ボウィーディックテスト、ヘリックステストともに合格しております。
本日は5回滅菌器が稼働しております。
1回はヘリックスを入れ忘れたかと思い、即座に中止いたしました。結果的には入っていたのですけど... 証明されない無駄な滅菌時間を使うのは診療の器具の提供に遅れをきたします。私たちのような小さなクリニックでは、器具の再利用も多いため(再利用は当然滅菌してから使用されます)咄嗟の判断が重要です。
同封しております、ヘリックスも全て合格しております。
本日は7名の患者様が来院されました。
10時間後、物理的インジケータ結果です。
比較コントロールはPositive、滅菌したものはNegativeを示しており、物理学的インジケータ、化学的インジケータ、生物学的インジケータの3つが揃いまして、本日も滅菌が保証されております。
本日のトピック
工程試験用具
工程試験用具 process challenge device : PCDとは、ISO11139および、その他の関連規格において、次のように定義されています。
PCDは材質や形状など、用途に応じた性能や特徴を持ち合わせる必要があるため、どの用途にも適用できる普遍的なPCDは存在しません。よって、PCDという用語は特定の用具を意味するものではありません。この用途の用具について、従来はテストパックという用語が用いられてきましたが、用具の種類や形状が多岐に渡るにつれて、より包括的な表現であるPCDという用語が採用さてきています。
PCDにはそれぞれの用途が明確に規定されています。高圧蒸気滅菌工程のモニタリングにはAAMIの規定するPCDが最も一般的です。大型高圧蒸気滅菌器(EN規格において規定されるチャンバー60リットル以上の高圧蒸気滅菌器)への管状(ホロー型)PCDの適用は、年1回のバリデーションにおける蒸気浸透性試験と規定されています。日常の高圧蒸気滅菌工程のモニタリングに使用する管状(ホロー型)PCDは国際標準化機構の専門技術委員会(ISO/TC198)において検討段階であり、今後の進展が期待されています。
*AAMI規格PCD
外科用タオルを用いるPCD1
→日常の工程モニタリングおよび滅菌器の性能試験(新設時、移設時、不具合後など)
41cm×66cmのタオルを6層、23cm×23cmに折りたたむ。
同じタオルを16枚重ね、高さ15cm、重さ1.35kgとする。
外科用タオルを用いるPCD2
→ボウィーディックテストおよび滅菌器の性能性試験(新設時、移設時、不具合後など)
タオルを23×30cmに折りたたむ。
同じタオルを重ね、高さ25〜28cmとする。
ご参考までに。
イリタニオフィス滅菌管理研究会