東京歯科医療安全・感染制御研究会 ~ 滅菌管理部 sterilization & infection control ~

Advanced Care Dental Officeの滅菌管理研究会 オートクレーブ・プレバキューム高圧蒸気滅菌器のボウィー・ディックとヘリックス試験(BOWIE & DICK Test / Helix Test)、Class6/ケミカルインジケータ CI 結果を公開。BA(生物学的モニタリングテスト)東京超高画質マイクロCTスキャン顕微鏡歯科

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2015.02.10  バイオバーデンを減少させる

おはようございます。本日も高圧蒸気滅菌器試運転結果よりご報告いたします。

物理的インジケータは滅菌完了。同封しております、ボウィーディックテストおよいヘリックステストともに合格しております。

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本日は3回滅菌器が稼働しております。

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同封しておりますヘリックスも合格です。

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本日は4名の患者様が来院されました。基本セットに同封しております、クラス6の化学的インジケータとヘリックスです。全て合格したものを患者様に使用しております。

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10時間後、生物学的インジケータ結果です。コントロールはポジティブ、滅菌したものはネガティヴを示しており、本日も滅菌保証がされております。

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コントロールはPositive、滅菌したものはNegativeを示しており、本日も滅菌が保証されております。

 

今日のトピックス

バイオバーデン(生物学的負荷)を減少させる

医療機関で感染拡大を防ぐためには洗浄、消毒、滅菌が必要ですが、その器材がいずれの状態であるかというのはその器材の洗浄レベルの目安になります。

バイオバーデンを減らすには

機械的方法により微生物を除去する方法と

不活化(死滅)の方法があります。

 

①機械的方法

器材に付着する菌数はブラッシングやブローイングなどによってホコリやゴミと一緒に減少させる事が出来ます。これが清浄です。

②不活化

微生物は、物理的、化学的方法によって殺滅する事ができます。方法としては加熱放射能照射といったものがあります。

《生存条件》

微生物の生存の絶対条件とは、適切かつ充分な栄養、安全かつ充分な水分、適度な環境温度、呼吸出来る空気です。

《不活化の方法》

生きるために必要な条件のうち一つでも取り除けば、その生物は死に至ります。消毒や滅菌で用いられる殺滅方法には乾熱あるいは湿熱、毒性のある液状化学物質、毒性のあるガス(エチレンオキシサイド)、放射性物質からの強力な照射、といった殺滅剤が用いられます。これらによって細胞内にある生命のキャリア(タンパク質)が傷害されます。これをタンパク質の変性といいます。生命の基底が破壊されるので、細胞・生命体は死滅します

このような方法の多くは、消毒と滅菌の双方に用いることができますが、それぞれに適した分野があります。どの方法でバイオバーデンを減らすかは適用部位・器材の種類・器材の素材・環境リスク・作業者のリスク・器材の流通度・費用といった要件によって決定されます。

 

《微生物を殺滅するプロセスのあり方》

微生物にとって死とは自己増殖するのに必要なプロセスが停止した状態をいいます。殺滅剤に触れると、微生物は死滅します。

殺滅法の中で最も一般的な方法が加熱法です。あらゆる生物は熱で殺滅できます。乾熱(熱風)及び湿熱(熱水または高温蒸気)は消毒と滅菌の両方に使用されます。熱は生物の細胞膜を傷害し、タンパク質から成る原形質が直接熱に曝露し、タンパク質変性が生じます。その結果、生物は死にいたります。加熱による生物の死は凝固(固まること)と酸化(焼成)

の2つに分けられます。酸化は凝固よりも遥かに高い温度で起きます。

湿度

湿度は、微生物を殺滅する力(殺滅力)に大きく影響します。水分とは、生と死を同時にもたらすものです。一方で生命の前提条件であり、他方で不活化を促進するものでもあります。高温の湿熱は高い殺滅力を持ちます水、特に蒸気は乾熱に比べて熱伝導率が高く、微生物もまた乾熱よりも湿熱に影響されるのです。微生物が湿熱に曝された時の不活化は主に凝固によるものです。

乾熱の場合、不活化に要する温度は遥かに高く、死滅の主因は酸化となります。

また、生物内部における水分の影響も非常に大きく水分がある場合には水分がない場合と比べてはるかに低い温度、短い時間で微生物を殺滅する事が出来ます。

 

・消毒工程と滅菌工程

双方は明確に区別されなければなりません。消毒は低リスク部位に触れる器具に対して行います。低リスク部位では、芽胞を殺滅するには及ばないため増殖型細菌を不活化させるのに足る簡単な方法を用います。一方高リスク部位に触れる機器には、滅菌が必要です。湿度が高くなると発芽する芽胞が高リスク部位に存在することは極めて危険であるため、全ての芽胞を殺滅する事が出来る強力な方法が必要となります。

 

 ・菌数と種類

手術に使用した器材には、無数の微生物が付着しています。これは、バイオバーデンが高いということです。加熱時間を充分にとれば、細菌は死滅しますが微生物の種類や、同一種でも個によって熱耐性は異なるため、全ての細菌が同時に死滅するということはありません。

 初始菌数の影響も多いにあります。最初に細菌が多量に付着していると、ある一定レベルまで菌数を減らすのに長く時間がかかります。よって、滅菌前の処理が極めて重要であり正しく洗浄すれば、消毒や滅菌の信頼性は大幅に増すということになります。

 

次回は「滅菌できた?とは?」をお話します。

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